今回は 内装材の選定と設備機器は
お施主さまご家族のアレンジと
工務店の機転 大工さんの提案なども
盛り込まれたリフォームとなりました。
地元の 幼なじみのご実家です。
子供の頃に訪れた家の面影を感じる部分と
印象をガラリと変えた部分とメリハリをつけて
プランさせて頂きました。
築136年の古民家のリフォーム工事
写真多めでご紹介いたします。

外観は 瓦の葺替え、軒先縮小補修、外壁は焼板貼り など

佛間(座敷)

立派な板戸は 4枚引違いを
中2枚の引き分けとし
残りの板戸は両袖の補強壁にはめ込み

出の間は 美装工事にとどめている。

玄関土間は 土間を縮小して板の間を広く
斜めに倒れていた柱三兄弟もリズムを取り戻しました

腰壁

もと台所(おくどさん)の上部は吹き抜けに戻す。

以前は台所の土間を居住空間として利用されていたので
引き続きLDKとして内装工事

ロフトから 高窓

2階の居住空間

古い家を 直して住む という
今回のお仕事
古民家再生という
気合の入った住み替えではない。
純粋に家を修繕し
現況の不便を解消し
住空間の快適性を向上させる事が主旨
家の骨組みや空間を見せたいあまりに
リフォームの目的を見失ってもいけませんし
ただの内装工事&住宅設備の一新だけでもいけません
設計士が入るメリットを考えながら
工務店さんに思いっきり委ねて バランスを取りました。
加えて
既存の家屋は ゆがみや傷みが激しく
住み続けるための補強にも費用がかかります。
耐震については 施主も工務店も設計者も
考えることが多く どこまでやるか 補償? 責任?
お施主様の 思いが みんなを動かしたようにも思います。
その中でも 工務店さんの葛藤は大きかったと思います。
基礎やり替えて 壁増やして 金物で硬めたら安心
でもないですし 真面目な工事をされるからこそ
元々歪んだ躯体を耐震補強という名目で
請負うことの怖さなど 考えることの多い現場でした。
城秀幸建築設計室